最終日
1日海で遊ぶことになった
被ってしまった私は
独り、浜辺でシートを敷いて座っていた
傍から見れば
可哀想にと思うだろうけど
私の場合、海は見てる方がいい
それにこんな綺麗な海
見てる方が幸せ
でも
つい目で追ってしまうのは
彼と、聡美ちゃん
見てて幸せだけど
見てて辛いほうが勝った
立ち上がって
砂浜に沿って歩く
皆から遠ざかる
星砂なんか拾ったりして
それなりに楽しんでみた
けれど
青い空と海の雄大さに気づくと
自分がちっぽけな存在だという事にも気づき
淋しくなった
そんなとき
「おい。」
声を掛けてくれたのは、彼
心が繋がってるみたい
なんて自惚れさせるほど
タイミング良過ぎだよ
「どこまで行く気だよ。」
「えっと・・・ごめん。」
「いや、別にいいけど。」
皆と遊んでたのに
私のことを見ててくれたんだ
水の滴り落ちる彼の体
自然と魅せられた
「そう、これ・・・。」
差し出された右手
その手のひらには、ひとかけらの真っ白な珊瑚
愛らしい 美しい 珊瑚
「ありがとう・・・。」
「絶対お前が喜ぶと思った。」
「へ?なんで?」
「俺がいいなって思ったものは、お前も好きだろ。」
硬直してしまった私
その間に聡美ちゃんに呼ばれて
彼は去っていった
あなたが好き
この一言が言えたなら
心の中なら
何度でも叫べるのに
好きで、好きで、好きすぎて
涙がでてくるよ
|